足立朝日

Vol.195 三遊亭兼好著「お二階へご案内~」出版記念公演「東京かわら版落語会」

掲載:2018年11月5日号
兼好×志の輔 共演が光る記念公演

 この12月、日本で唯一の月刊演芸専門誌「東京かわら版」が初主催する落語会がシアター1010で開かれる。題して「東京かわら版落語会」。
 主役は、この9月に落語家生活20周年を迎えた千住在住の三遊亭兼好師匠。師匠が東京かわら版に連載中の「お二階へご案内~」の随筆65本を一冊に盛り込んだ、ファン待望の著書(2面「この本」参照)出版記念の公演だ。
 昼の部は、兼好師匠の軽妙洒脱な落語をたっぷり2席。演目は、当日の観客を前に、老若男女その他をコンピュータのごとく瞬時に判断して、一番喜ばれるものを選ぶが、枕では「足立区愛全開」の楽しい話題が出ることは間違いなし。師匠いわく「引っ越しの準備をして足立区愛を語る」――。
 舞台に花を添えるのは、同じく足立区在住の三増紋之助さん。その性格の良さが滲み出る豊かな体躯で、朗らかな曲独楽を披露する。舞台を賑やかにするのは、今、最も勢いのある二ツ目落語家の一人として大人気の桂宮治さん。あの圧巻のパワーからは、化粧品業界屈指のトップセールスマンから落語家へと身を転じた覚悟がうかがえる。
 そして夜の部では、昼の部のメンバーに加え、スペシャルゲストとして立川志の輔師匠参上! 兼好師匠は「志の輔師匠が出たら、私の会ではなく志の輔師匠の会になっちゃうよ」と謙遜しながらも、共演がうれしくて仕方がないという満面の笑みを浮かべる。普段は主に独演会しかやらない志の輔師匠は、兼好師匠と、東京かわら版初の主催公演に興味津々で臨む。
 兼好師匠は、来年2月より芸歴20周年記念として、関東、そして自身の故郷である福島で「まるっと兼好。」公演ツアーを行う。兼好度100%の高座を、ファンが今から心待ちにしている。
 出版記念公演当日は、シアター1010ロビーにて、兼好師匠の著書のみならず、同書掲載の写真パネル展示があり、落語家・講談師・浪曲師・漫才師や奇術師などの寄席色物芸人の顔写真入りプロフィール集「東都寄席演芸家名鑑」も販売予定。舞台前後も楽しめる企画満載の記念公演だ。
【日時】12月5日(水)午後2時・7時【料金】▼昼の部=前売3000円/当日3500円▼夜の部=前売4000円/当日4200円*足立区共通商品券使用可【チケット】TEL5244・1011