足立朝日

サンタウォークの参加費で 「クリスマス 子ども食堂」を準備する 親隣館理事長 渡邉 義也 さん(60)

掲載:2018年12月5日号
すべての子に等しく!

 子どもに接する時の表情を見れば、その人が本当に子どもが好きなのかどうかがわかる、と言われる。
 子らに接する時、渡邉さんが浮かべる満面の笑みは、間違いなく「子どもが大好き」。「子どもはみんな同じですから」がいつの間にか渡邉さんの常套句になった。
 渡邉さんは、父親が梅田3丁目に保育園「親隣館」を作った年に生まれた。その理事長を3年前から勤め、1年半前に頼まれて西新井本町4丁目にある「興野保育園」の園長にもなった。「一度に100人の子どもが増えました」とニッコリ。「それは大変ですね」と言うと、「子どもが好きなんです」。 
 昨年、区の社会福祉協議会の呼び掛けで結成された社会福祉法人のネットワーク「足立区社会福祉法人連絡会」に参加、副会長に選ばれて、昨年に続き今年も「クリスマス 子ども食堂」を準備している。
 12月9日(日)に千住の街を歩く400人の一般人サンタの参加費が元手。16日(日)午前11時から開かれる食堂は、今年は五反野コミュニティセンターが会場だ。招かれるのは交通遺児など遺児30人を予定。
 この日は、ゲームをしたり、パネルシアターを見たりした後、お昼は学校給食のOGたちが心をこめて作るクリスマス料理やケーキを食べて、サンタから、うれしいプレゼントが贈呈される。渡邉さんは、このイベントの責任者だ。
 昨年秋から、梅田3丁目の元教会の建物を借りて、子ども広場「おれんちハウス」を作り、月1回子ども食堂と居場所作りを実践して来た。
 渡邉さんは「今の活動は、自分の両親から引き継いでいるという思いです。地域の中で、子どもを通してどんどん絆が深まって行く。それを地道にやっていきたい。条件が許せば、子ども食堂をやりたい、という人は結構います。その人たちのチャンスを後押ししたい」とキッパリ。子どもからも親からも慕われる頼もしい存在だ。
【メモ】「親隣館」TEL3886・6810