足立朝日

ひょうたんアートで交流 「ANZEN漫才」 あらぽん(33) 足立区出身・在住

掲載:2019年1月5日号
仕事でストレス発散

 地元ネタで新たな足立区の伝道師となったお笑いコンビ「ANZEN漫才」。その勢いは留まるところを知らない。2年前に区の成人の日の集いに登場した時は惜しくもブレーク直前で「みんなポカーンとしてましたね」と苦笑する。
 多忙な毎日だが「仕事が好きなので、ストレス発散は仕事」。失敗して落ち込んでも、「今恥ずかしいのは、失敗した時よりちょっとだけ成長しているから」と糧にする。
 天然キャラの相方、みやぞんとは家が近所で、1~2歳の頃からの幼なじみ。小学生時代に別々にやった漫才の楽しさが忘れられず、中3の時、進路未定のみやぞんを誘ってコンビを結成した。最近は個々の活動が多く漫才の機会は少ないが、みやぞんの番組のナレーションを担当するなど絆は強い。「この仕事で新しい自分の発見ができた」と相方に感謝。昨年はアニメ映画「クレヨンしんちゃん」で声優に挑戦するなど、声の仕事に意欲的だ。
 趣味にも注目が熱い。「神秘的なフォルムが好き」と6年前から始めたひょうたんアートだ。乾燥させたひょうたんに穴を空けてデザインするもので、独学だったが一昨年、師匠と出会い本格的に。これまでに贈ったのは伊集院光、明石家さんま、黒柳徹子と大物揃い。「その人のことを思って作る。縁起物なので気分が荒れている時には決して作らない」と真摯だ。
 昨年12月、東綾瀬公園でのサンアヤセ商店街のイベントに、足立の花火をイメージして作った110個のひょうたんランプを引っ提げて登場した。社会福祉協議会への寄付に対する贈り物として、一人ひとりに手渡して交流。ワークショップにも参加して盛り上げた。「足立区でずっと何かやりたいと思っていたので、いろいろ繋がることが出来てうれしい。今度、Aフェスタとコラボできたら」と目を輝かせる。
 「足立区は何でもあるので住めば都」と断言。ただ、区内で地元ネタをやってもウケないそうだ。「そんなもんじゃないだろうと、ネタを提供してくれるんですよ。でもテレビでは使えなくて。足立区の人は寛大ですね」
 多くの人を元気づける笑顔の下では、地元愛で育まれた太い幹がしっかりと根を張っている。