ほぼ同一地点の過去と現在
千住大踏切と日比谷線。昭和36年11月。
この踏切は北千住の南方にあって、閉鎖時間が長いので通行人を困らせている。左に見えるSLは9600型で、貨車の入替え用に使用されていた。右、工事中の高架線は日比谷線で、翌37年5月に人形町まで開通し、東武線の乗り入れが始まった。同39年8月に中目黒まで全線開通し、東横線の乗り入れも開始された。
2枚目の写真は最近の撮影で、ほぼ同一地点から見た風景。SLの場所にはつくばエクスプレスの橋脚が立っている。JRを跨ぐ歩道橋には、視界を遮る遮蔽板が取り付けられてあるので道路からは人の姿は見えない。撮影時、上の歩行路には1人の熟睡者と1組のアベックがいた。警察のすぐ近くにこんな都会の盲点があるのに驚いた。
(撮影・文=太田畯三さん・千住旭町在住)