足立朝日

Vol.201「ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~」

掲載:2019年5月5日号
感動と驚愕の結末

 ローレンス・オリヴィエ賞に輝く劇作家アレクシ・ケイ・キャンベルが手掛けるサスペンスドラマ「ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~」が、豪華キャストにより遂に日本で初演! その栄えあるプレビュー公演が、この8月、シアター1010で幕を開ける。
 長年俳優として数々の舞台を踏んだキャンベルは、その豊かな感性を「書くこと」に転じ、「自分らしく生きること」をテーマにイギリス演劇界で躍進中だ。日本版演出を担うのは、これまでもキャンベルの戯曲を手がけ、文化庁芸術祭賞大賞や、読売演劇大賞最優秀演出家賞など数々の賞を受賞してきた上村聡史。出演は写真上から岡田将生、木村多江、益岡徹と峯村リエ、相島一之、立川三貴、前田亜季。
 物語の舞台は、1937年、イギリス・ヨークシャー州。裕福な炭鉱主のハロルド・プリチャード(益岡)は、10年前、12歳の一人息子・エドガーを事故で喪った。ふさぎ込む母親・エリザベス(木村)を励ますため、エイブリー一家がプリチャード家に滞在。エイブリー家の一人息子・テレンス(岡田)に、エリザベスは亡き息子への想いを炸裂させる。その日から毎晩、テレンスは、エドガーの霊が自分に憑りつき、何かを伝えようとする恐怖を味わう。やがて彼は、事故現場であるブラッケン・ムーアに向かうが……。亡き親友が、テレンスに伝えたかった真実とは何か――。
 家族の深い悲しみと再生を描く感動の物語。そして、彼らに待ち受ける驚愕の結末とは――。
 上村の演出に興味を持ち、台本に魅力を感じた岡田は、「演劇」を学びたくて出演を決意。舞台中、30歳になる岡田のさらに飛躍した姿が、ファンを楽しませるに違いない。上村は「想像や記憶という誰もが持つ力を、素敵に感じる作品になるように努めたい。この出演者の皆さんが、どのような化学変化を起こすかが楽しみ」と期待を寄せる。
【日時】8月2日(金)午後6時15分▼3日(土)・4日(日)午後1時30分【料金】プレビュー特別価格9千円(フレンズ会員割引有/未就学児入場不可)【チケット・問合せ】5月18日(土)10時一般発売開始TEL5244・1011