食事で生まれるコミュニケーションが大事
新型コロナによる休校が決まると、すぐさま支援の「たべるばお弁当プロジェクト」を立ち上げ、3月2日から1カ月間、計957個の弁当を毎日子どもたちに届けた。4月3日からは少人数で何かできないかと、集まった食材の配布に切り替え、今も月2回続けている。
西新井ギャラクシティで月2回、食事の無料提供を始めて5月で丸2年になる。休止前は1日に約40人が利用。スクールソーシャルワーカーを通じての活用も増え、様々な家庭の子どもたちが集う。
学年や性別を超えて仲良くなるだけでなく、母親たちも他の親子やスタッフとの交流によって、我が子の成長に気づく場に成長した。
当時勤めていたNPO団体で学習支援をした生徒から、食事に困っていると聞いて「食べさせてあげたい」と思ったのをきっかけに、仕事が休みの月曜日に始めた。
実際にやってみると、子ども食堂の概念が変わった。「ごはんを食べさせてあげる場所だと思っていたけど、食事はあくまでツール。大事なのは時間共有。2週間に1度会う人との会話が人間を豊かにする。提供しているのは食事を介して生まれるものなんだと気づいた」。訪れる子どもたちにとって食事は二の次で、「あの子がいるから、あの人と話したいから」なのだという。
食事の用意と現場を支えるのは、20人ほどのスタッフ。全てボランティアで中学生や高校生もいる。その中には、川野さんが食べさせてあげたいと思った学習支援のあの生徒も。「思ってもみなかった。ごはんが食べられるからおいでよというより、小さい子がいるからおいでよ、と言う方が来てくれる」。人にとって何が大切なのか、驚きと発見が次々に起こる。
川野さんも今は1歳児の母親。出産前は食堂の子どもたちが大きいお腹に「楽しみ!」と目を輝かせ、生まれてからは抱っこやおむつ交換を手伝ってくれる。「思わぬ副産物でした」とほがらかに笑う声が、「たべるば」が育む未来の可能性を物語る。
今後は「子どもデー」をやっていきたいという。子どもだけで参加し、給食のように配膳も自分たちで行う。「子どもたちのコミュニケーションの場にしたい」。再開は早くても7月。子どもたちの笑顔が待ち遠しい。
新型コロナによる休校が決まると、すぐさま支援の「たべるばお弁当プロジェクト」を立ち上げ、3月2日から1カ月間、計957個の弁当を毎日子どもたちに届けた。4月3日からは少人数で何かできないかと、集まった食材の配布に切り替え、今も月2回続けている。
西新井ギャラクシティで月2回、食事の無料提供を始めて5月で丸2年になる。休止前は1日に約40人が利用。スクールソーシャルワーカーを通じての活用も増え、様々な家庭の子どもたちが集う。
学年や性別を超えて仲良くなるだけでなく、母親たちも他の親子やスタッフとの交流によって、我が子の成長に気づく場に成長した。
当時勤めていたNPO団体で学習支援をした生徒から、食事に困っていると聞いて「食べさせてあげたい」と思ったのをきっかけに、仕事が休みの月曜日に始めた。
実際にやってみると、子ども食堂の概念が変わった。「ごはんを食べさせてあげる場所だと思っていたけど、食事はあくまでツール。大事なのは時間共有。2週間に1度会う人との会話が人間を豊かにする。提供しているのは食事を介して生まれるものなんだと気づいた」。訪れる子どもたちにとって食事は二の次で、「あの子がいるから、あの人と話したいから」なのだという。
食事の用意と現場を支えるのは、20人ほどのスタッフ。全てボランティアで中学生や高校生もいる。その中には、川野さんが食べさせてあげたいと思った学習支援のあの生徒も。「思ってもみなかった。ごはんが食べられるからおいでよというより、小さい子がいるからおいでよ、と言う方が来てくれる」。人にとって何が大切なのか、驚きと発見が次々に起こる。
川野さんも今は1歳児の母親。出産前は食堂の子どもたちが大きいお腹に「楽しみ!」と目を輝かせ、生まれてからは抱っこやおむつ交換を手伝ってくれる。「思わぬ副産物でした」とほがらかに笑う声が、「たべるば」が育む未来の可能性を物語る。
今後は「子どもデー」をやっていきたいという。子どもだけで参加し、給食のように配膳も自分たちで行う。「子どもたちのコミュニケーションの場にしたい」。再開は早くても7月。子どもたちの笑顔が待ち遠しい。