足立朝日

宮城の金属加工会社が コロナ対策グッズ 「イチコロ」を製造・販売

掲載:2020年8月5日号
 新型コロナウイルスの影響をもろに受け、このままではと言う思いにかられて、売り上げの落ちた町工場の起死回生を目指している経営者夫婦。3本指を使い、直に物に触れなくてもよいフック「イチコロ(ICHI-KORO)」を製造・販売し、全力疾走している。
 2人は、宮城2丁目にある「坂本技研製作所」の坂本剛代表(59)と妻の千恵子さん(49)。今回製造した商品(写真)は、電車やバスのつり革につかまる時や、エレベーターや自販機のボタン押しなどに使えるアイディアグッズ。
 4月頃から市場に出たヨーロッパ製の手握りフックではなく、3本の指が入る形状にして使用時の安定感がアップしているのがミソ。
 錫合金製、7・5㎝×9㎝×厚4・3㎜のサイズで、重さは約70g。デザインは、水玉のようなシャワードッド模様(上の写真右)と槌目模様の2種。価格は、1個3740円(税込)。
 同社は、昭和47年(1972年)に、千恵子さんの両親が創業、剛さん、千恵子さん夫妻が平成23年(2011年)に引き継いだ。主に受注生産でアクセサリーパーツのプレス加工などを手掛けてきた。
 「イチコロ(ICHI-KORO)」のネーミングは「コロナに負けない」という意味を込めた。形状は①直接物に触れないことでウイルスの付着を避けられる②金属製のフックが痴漢から身を守るのに役立つかも――という発想から。地元の主婦たちのアイディアや意見を取り入れながら、設計と試作を重ね、2カ月間で「イチコロ」を完成させた。現在、意匠登録出願中。
 7月4日(土)からクラウドファンディングを開始。坂本さんは「8月14日(金)の終了までに、何とか250個を売り上げたい」と意気込んでいる。
【メモ】問合せ=TEL&FAX3919・5924、TEL090・6037・3294坂本
HP
★この「イチコロ(ICHI-KORO)」(槌目模様)を1名にプレゼント。4面プレゼント欄参照。

写真上/槌目模様(左)と水玉のようなシャワードッド模様の2種類
下/坂本夫妻(右側)。左は商品づくりのアイディアを提供してくれる友人・吉光博さん