足立朝日

イニシア千住曙町で 10周年記念防災訓練 川からも消防艇が参加

掲載:2020年10月5日号
 9月26日(土)、隅田川沿いに建つマンション・イニシア千住曙町(滝井康彦理事長・自治会長、515戸)で全世帯参加の防災訓練が行われ、住民は防災への意識を高めた。
 同マンションは、築12年だが、3年目から防災訓練を続けてきた。
 「目玉」は「停電」という設定での安否確認で、午前9時の「発災」放送に合わせて、住民が「無事です」という磁石プレートを各戸のドア外側に表示。約30人のブロック当番が、プレート数をカウントして、マンション1階エントランスに設置された防災本部に無線で報告するというもの。
 この日は、432戸が「無事」を掲示、不明は83戸で、無事率は85・9%と、これまでで一番良い数字が出た。プレート掲示のない「不明者」の訪問はしなかったが、滝井理事長(66)は「83戸の方は、出かけているか寝ていた方だと思う。好数字が出たのは、コロナ禍で在宅が多かったこともある」と話した。
 このほか、東京消防庁千住消防署の協力で、ホースによる消火訓練や負傷者の搬送訓練などが行われた。また、今年1月に全国で初めて配置された「EVトライク」という狭い路地の消火に当たる車2台も展示され、関心を呼んだ。
 隣接する隅田川には消防艇が来て、放水したが、「河川の多い足立区なので、防災用の『船利用』も将来計画にあるといい」との意見もあった。

写真/隅田川から放水する消防艇