足立朝日

Vol.214小松亮太 タンゴ五重奏with彩吹真央

掲載:2020年10月5日号
2020年の締めは情熱的なタンゴで

 千住出身の世界的バンドネオン奏者・小松亮太が、この12月、シアター1010で公演を行う。題して「小松亮太 タンゴ五重奏with彩吹真央」。
 小松は、タンゴ奏者である両親の影響を受け、中学時代にバンドネオンを独学。早くも18歳の時に、伝説的な歌手・藤沢嵐子のラスト・ステージでソロ伴奏を務めた。25歳でCDデビューを果たして以降、26歳でカーネギーホールにて全米デビュー。30歳でブエノスアイレス(アルゼンチン)にてライブを行い、その後もタンゴ界における記念碑的な公演を実現してきた。
 ソニーミュージックより20枚以上のアルバムをリリース。「ライブ・イン・TOKYO2002」がアルゼンチンで高く評価され、アルゼンチン演奏家協会、アルゼンチン音楽家組合、ブエノスアイレス市音楽文化管理局などから表彰された。国際交流基金の派遣事業として南米4カ国のツアーも実施。ピアソラの幻のオラトリオ「若き民衆」の日本初演コンサートを企画した翌年には、初の書き下ろし本「小松亮太とタンゴへ行こう」(旬報社)を出版。デビュー15周年時には、ピアソラのオペリータ「ブエノスアイレスのマリア」をピアソラ元夫人のアメリータ・バルタールと共演した。大貫妙子との共同名義アルバム「Tint」は、第57回輝く!日本レコード大賞「優秀アルバム賞」を受賞。アニメ・ドラマ・映画等の主題曲も手掛る。
 12月の公演で共演する彩吹は、繊細な演技と豊かな歌唱力を誇る宝塚歌劇団元男役スター。退団後は「サンセット大通り」「マリー・アントワネット」等の話題作で活躍し、パワフルな歌唱力を存分に発揮し続けている。昨年開催した芸歴25周年の記念ライブでは、多くのファンを魅了した。
 公演当日は「リベルタンゴ」(ピアソラ)、「ラ・クンパルシータ」(ロドリゲス)、「ウノ」(モーレス)を演奏予定。近藤久美子のヴァイオリン、鬼怒無月のギター、鈴木厚志のピアノ、田中伸司のコントラバスも加わり、情熱的なアルゼンチンタンゴの世界が豊かに広がる。2020年の終わりは、コロナ禍での暗い気持ちを払拭し、心躍る小松の演奏とタンゴ五重奏、ヴォーカルで。
【日時】12月19日(土)・20日(日)両日・午後1時30分【料金】7000円*フレンズ会員・足立区民(在住・在勤・在学)割引あり。未就学児不可【チケット】TEL5244・1011