足立朝日

綾瀬駅東口駅前開発動き出す 交通広場設置、マンション低層階には店舗 区と住友不動産が確認書

掲載:2020年11月5日号
 空き地状態が6年も続いていたメトロ綾瀬駅東口駅前の再開発計画が動き出した。
 東口駅前のサンポップ、エトセトラの跡地、約5300㎡(1600坪)は、2015年(平成27年)に住友不動産が買収、350戸程度の分譲マンションの建設計画が明らかになったが、その後同不動産の事情により、着工されないまま空き地状態になっていた。この間、住民の間では、「駅前なので、マンション1階部分に店舗を入れて欲しい」という声が高まり、区側はこれを容れて、住友側と交渉を続けていた。
 9月15日(火)に足立区(近藤やよい区長)と住友不動産(仁島浩順社長)の間で結ばれた確認書は、①足立区が一部用地(1228㎡)を買い受け、はるかぜ号などが乗り入れる交通広場を令和6年10月末を目途に整備する②住友不動産は、低層階を店舗と住宅用共用部とする、高さ110m程度の建物を令和7年3月末を目途に竣工させる③令和3年5月を目途に土地売買の協議を進め、同年8月を目途に売買契約を結ぶ④売買価格は、住友不動産が行なった不動産鑑定評価36億1千万円と区の財産価格審議会(12月8日開催予定)で決定された価格の範囲で行う。価格に大きな乖離がある場合には土地の売買は行わない――という内容。
 区が買い取るのは、都立東綾瀬公園のハト公園に接する東側だ。綾瀬駅東口前は、道路が狭く、タクシーの客待ちや4路線が走る「はるかぜ」号の通行など交通環境の整備が課題だったため、交通広場の設置は「久々の快挙」(A議員)との声が多い。
 一方、住友不動産が建てる高さ110m程度の建物は、現在北千住駅西口のトポス跡地に建設中のビル(マンション&店舗、来年3月竣工予定)と同じ30階程度の建物になりそうだ。
 当面の焦点は、12月8日(火)に開催予定の区の財産価格審議会で、どのような価格が決定されるか、ということ。区は「住友の鑑定評価に近い数字が出ればありがたい。とにかく見守りたい」(政策経営部)としている。

写真上・中/断面図(上)と断面イメージ
下/左側が、現在の綾瀬駅東口前の跡地、右が歩道。左側の一部と歩道に隣接して交通広場ができる