「小台の渡し」。写真・昭和6年、地図・明治42年
明治の東京名所図会を見ると「小台の渡し、渡銭一銭を徴す。渡れば即ち尾久なり、川幅 八十間、両岸に茶店あり」と記されている。地図中央の三叉路は今もそのまま残っている。
写真は隅田川を小台村から尾久村へと向かう途中で遠くに千住の四本煙突が見えている。乗客に日本髪の女性も見えるが、雨の日などはさぞ難儀した事と思う。昭和8年、少し下流に小台橋が架けられ、この渡しは廃止された。出典=写真・日本地理風俗大系、地図・参謀本部陸地測量部
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(文、資料提供=太田畯三さん・日ノ出町26在住)