足立朝日

区内ダンススタジオ「Studio D+」 ジュニアチームが快挙 初開催の全国大会で優勝

掲載:2022年2月5日号
 足立区のダンススタジオ「Studio D+」(本木東町5-3)のチーム「D+plus」が、初開催のダンス大会「CHIMERA A‐SIDE」で、記念すべき初優勝(ジュニア部門)に輝いた。

 「CHIMERA A‐SIDE」(一般社団法人CHIMERA Union/品川区)は、2020年からスケートボードやBMX(自転車競技)などのストリートスポーツの世界大会を開催している新感覚エンターテインメント。そこに昨年、新たにダンス競技が追加された。
 7月の動画審査を経て、8月に5都市(北海道、東京、名古屋、大阪、福岡)で地区予選を実施。その上位3チームが、11月7日(日)に豊洲PIT(江東区)で開かれた第1回「THE FINAL」に出場した。
 「D+plus」は、関東予選同点2位の成績で決勝に進出。90年代の歌番組「ザ・ベストテン」をテーマに、エンターテインメントの楽しさを弾けるダンスと演技で表現し、頂点にたった。
●ストーリー性が評価
 「Studio D+」は元プロダンサーの山田宏子さんが、22年前に興本センターでサークルとして始め、スタジオ歴は今年で16年。5~23歳の約40人が通う。ヒップホップ、バレエ、サルサなど6種のダンスを学べるとあって、「どっぷりダンスをしたい子が来る」(山田さん)。指導は厳しいが、皆勤賞表彰やクリスマス、ハロウィンの行事なども。
 普段は3人、3人、2人で組んでいる小学4年~中学2年(ジュニアクラス)の8人が、今大会のために結成したチームが「D+plus」だ。
 8月の地区予選では「ビー・マイガール」をテーマに「め組のひと」を選曲。決勝では田原俊彦のヒットナンバーに乗せて、トシちゃん役とバックダンサー「スクールメイツ」役に分かれ、歌番組の世界を演じた。
 「CHIMERA」は様々な点で挑戦的な大会だった。エントリーが無料であることに加え、賞金総額も1800万円と破格(ジュニアは50万)。また、ダンス大会では不明確だった評価基準に、エンターテイメント性、ストーリー性、スキルの3要素を軸にした「ESS」の採点方式を採用。トップダンサー、演出家らが審査員を務めた。
 ほとんどのチームが、予選と決勝に同じ曲で出場する中、あえて変えて勝負したのは山田さんの戦略だ。
 「ストーリー性をしっかり入れ、見せたい部分が評価された。小道具や衣装など保護者の協力があってこそ」と話す。
●力を出し切った
 短期間で2つのダンスを踊り切ったチームを代表して、リーダーとサブリーダーに話を聞いた。
 リーダーの「熱っつ」こと田島寧々さん(新田中2年)は「夢のような感じ。体力的にも気力的にも疲れたけど、努力が報われた」。小2頃からダンスを始め、大会に向けてくじけそうになることもあったが、「高い目標を持って、それに向けてたくさん努力して、何があってもあきらめない心が大切」。
 サブリーダーの「ちーこ」こと阪口千歳さん(入谷南中2年)は5歳から始めた。「曲に乗って踊るのがめちゃ楽しい。練習をたくさんして1位を目標にしてきて、本番も力を出し切ったので、みんなで泣きました」。2人の言葉と笑顔から、メンバー全員の達成感が伝わる。
<チーム「D+plus」他のメンバー>
▽古賀美珠さん(第十中1年)▽金村暖さん(第六中1年)▽宮崎馳広さん(蕨市立中央東小6年)▽田島仁琴さん(新田小5年)▽大槻寧々さん(本木小4年)▽前村莉里さん(同)
【StudioD+ 連絡先】TEL090・6133・0372山田宏子

写真上/優勝に輝いた「D+plus」。後列右が主宰の山田さん=豊洲PITで
下/決勝で「ザ・ベストテン」を踊るメンバーたち