足立朝日

扇大橋にギャラリーオープン 空間プロデューサーの河村さん

掲載:2022年2月5日号
 足立区内でも、農地や空き地が目立つ扇地区。そこに可能性を感じた木彫作家兼空間プロデューサーの河村靖夫さん(75)が、3月からギャラリーを扇1丁目にオープンする。
 河村さんは、1年ほど前に、扇1丁目に格好の物件を見つけ、ギャラリーとアトリエにリニューアル。展示スペースの名前は「space8510(スペースやごと)」、アトリエは「遊園地」。広さは、約60㎡ほど。日暮里・舎人ライナー「扇大橋駅」から徒歩5分、周囲は住宅地で、近くに保育園や農地もある。
 アトリエとギャラリーの名前は、河村さんが生まれ育ち、思い出をたくさん培った名古屋市郊外の地名「八事遊園地」からとった。
 高校まで名古屋で暮らし、上京してデザインの専門学校へ。卒業後、設計事務所や家具デザイン会社で働き、20代で独立してフリーに。その後、名古屋で、自らデザイン設計したロック喫茶とソウルバーを経営、40代で六本木にデザイン事務所を立ち上げ、グラフィック全般を手掛けた。60歳でこの会社を閉め、千住に移転。
 「足立区で何かやりたい」と思い、1年ほど探して扇地区にたどりついた。ここは元おもちゃ部品工場の跡地で、大家さんも理解があり、「すぐに貸してくれたんです。ラッキーでした」と河村さん。
 さて、いよいよギャラリーのスタートだ。ギャラリーは、第一、第三日曜、企画展以外はオープン。ここには、河村さんが作った木彫、丸いす、テーブルのほか作家たちの器、骨董、西洋アンティークなどのセレクトショップ。
 河村さんは「近い将来には、月に1回くらい5、6人でミニ骨董市をやる予定です。名前は『扇大橋ノミの市』とかにして、バラエティに富んだ面白いものにしたい」と夢を膨らませている。
【メモ】貸しギャラリーは、一時間1000円+消費税。イベント・展示以外第1・3日曜休み。正午~午後6時。「space8510」「遊園地」があるのは、扇1-55-5、TEL090・8173・8561

写真上/集めた骨董品を置いてあるギャラリーで河村さん
下/すっきりした内装のギャラリー。もちろんレイアウト変更可能