足立朝日

梅島駅そばのシェアキッチン動き出す 「子ども」応援団体がカフェ 「働くひとり親」応援のテイクアウト店も

掲載:2022年3月5日号
 昨年2月にオープンしたものの、コロナ禍で身動きがとれなかった梅島駅そばの飲食店限定・創業支援の民間施設「はじまるキッチン」(昨年2月号掲載)が、この3月からいよいよ動き出した。

◆子どもの居場所作りのためにカフェを出店
 このシェアキッチン「はじまるキッチン」(梅田8-5-7)は、梅島駅から徒歩1分の裏通りにある3階建てのおしゃれな建物。1階には、あらゆる調理設備を持つキッチンと30席近い客席がある。
 毎週土曜日営業でオープンしたのが「カフェ てとら」。借りたのは、子どもの居場所づくり活動を行う団体「てとらぽっと」の和泉薫代表(44)、あゆみさん夫妻だ。和泉さんは社会福祉士で、これまでに10年ほどフィリピンで活動、その後江戸川区、足立区などで、子どもたちの支援活動を行ってきた。
 「今、コロナ禍ということもあって、行き場のない子どもたちが増えています。何としても来年、NPOを立ち上げて、もっと支援活動をしたい。その実績作りです」と和泉さん。
 ここには、ほかに仕事を持つボランティア10人ほどが参集。この日も、世田谷区在住の看護士、早瀬愼悟さん(28)や豊島区在住で足立区内の子ども支援団体に勤める町田裕輔さん(28)が朝からお手伝い。
 午前7時半~11時のモーニングと11時~午後2時のランチは、手作りでおいしい。
◆シングルマザーらを支援するテイクアウト専門店
 一昨年6月、「女性を力づける団体であり続けたい」の抱負を持って足立区女性団体連合会会長になった片野和恵さん(62)が始めたのが、「モア・アダチ deli(デリ)&子どもcafe(カフェ)Tuesday(チューズデー)」だ。
 毎週火曜日、ひとり親やひとり暮らしの女性ら25世帯(予約)を対象に、お惣菜のテイクアウトと、お弁当の販売(10食限定)、夕方6時~の小学生限定の「子どもcafe」を実施。 
 手伝うのは、皆ボランティア。運営責任者は、片野さんが教える英語教室の教え子の布施友汰さん(30)。料理を作るのは、昔浅草で料理屋を営んでいた女性、片野さんを慕う料理上手な主婦ら。
 片野さんは「みんなの心のこもった協力、協同でひとり親や子どもらを支えたい」と話す。
【メモ】「はじまるキッチン」問合先TEL080・4478・2588㈱サンベルゴ(管理者)▼はじまるキッチンWEBサイト

写真上から①和泉夫妻(右側)とお手伝いの早瀬さん(左)と町田さん=「てとら」で
②煮込みハンバーグなどを盛った「大人のランチ」はドリンク、スープ付で1000円(税込)
③手作り総菜を詰めるボランティアの主婦=「こどもカフェ」で
④受け取りに来た女性にお惣菜を渡す布施さん(右)=同