足立朝日

東京パラリンピック銀メダリスト ボッチャ高橋さん 母校・足立学園で対談

掲載:2022年3月5日号
 足立学園(井上実校長/千住旭町)で、1月26日(水)、同校OBで東京パラリンピック銀メダリストの高橋和樹さん(42)と、同じくOBで吉本興業所属のパラスポーツ芸人イダリアン(井田健介)さん(38)によるスペシャル対談が行われた。
 コロナ禍のため、小講堂で行われた対談を、生徒たちは教室や自宅からオンラインで見る形式となった。
 高橋さんは「ボッチャ」のペア(運動機能障害・脳性まひBC3)で銀メダルを獲得(詳細は昨年10月5日号)。
 イダリアンさんは初級障害者スポーツ指導員の資格を持ち、よしもとパラスポーツ部部長としてパラスポーツを盛り上げようと活動。YouTubeでは北京パラリンピックの種目説明など、パラスポーツに関する動画を配信している。
 対談はボッチャの映像からスタート。主にイダリアンさんが質問し、それに高橋さんが答える形で進められた。ボッチャを始めた理由を「自分が楽しそうと思うことでも、車椅子に乗っているせいで、周りからは『大変そう』と見られてしまう。ならば、自分が楽しくやれば『楽しそう』と思ってもらえるのでは」と高橋さん。
 銀メダルの快挙には「喜びより悔しさが大きかった」。また、トレードマークのおかっぱヘアーにも質問が及び、競技の知名度を上げるための高橋さんの戦略だったことが判明した。
 イダリアンさんはボッチャ人気の高まりや、実際に体験して「ボールが思うようにいかなかった。先を読む力が必要。頭を使う競技」と難しさを痛感した話を披露。高橋さんも、東京パラリンピックをきっかけに、パラスポーツ選手がアスリートとして認識されるようになった変化を喜んだ。
 足立学園在学時の思い出話もあり、充実した時間はあっという間に終了。最後に井上校長から高橋さんに表彰状が、生徒代表から2人に花束が贈呈された。高橋さんは生徒たちに向け、「やりたいことにチャレンジする精神を大事にしてほしい。好きなことに没頭する気持ちを大事にしてほしい」とエールを贈った。
 教室で聞いていた生徒たちからは「もっと聞きたかった」「生でぜひ会いたかった」など希望する声が上がった。

写真上/高橋さん(左)とイダリアンさん
下/盛り上がった対談