足立朝日

ボタンやフジを見に行こう 「西新井大師周辺」をお散歩

掲載:2022年4月5日号
 西新井大師商栄会主催の「花まつり」はコロナ禍のため中止になったが、大師で咲くボタンやフジは今年もきれいに咲き誇る。今回は「西新井大師周辺」をお散歩してみよう。

A予想では4月中旬からが見頃
 桜の季節が終わりを迎える頃、西新井大師(西新井1-15-1、TEL3890・2345※電話対応時間=午前9時~午後4時半)ではボタンとフジが楽しめる季節へと姿を変える。
 通常であれば、花と一緒に楽しめる「花まつり」は今年も中止となり、名物の万燈御輿は見られない。ただし、僧侶が経を読む大般若転読会は、4月11日(月)に縮小して実施される予定だ。
 西新井大師には3つの牡丹園があり、約100品種2500株のボタンが4月上旬から咲き始める。ボタンは、奈良の総本山長谷寺から西新井大師へ移植され、文化・文政(1804~1830)頃に牡丹園が出来たとされ、ボタンの名所は「西の長谷寺、東の西新井」と呼ばれていた。
 池のほとりにある藤棚に咲くフジは樹齢700年。大きいものでは枝ぶりが約1mにもなり、例年だと4月下旬が満開になる。フジは、つるの巻き方によって右巻きの「ノダフジ」と左巻きの「ヤマフジ」に分けられるが、ここでは「ノダフジ」が楽しめる。
 季節の花の情報は西新井大師のフェイスブックで随時更新されているので、見頃を判断して訪れてみては?
B武蔵屋からMUSASHIYAへ
 今年1月、西新井大師門前の参道沿いにあった割烹料理武蔵屋が、ナッツとドライフルーツと豆菓子の店「MUSASHIYA」(西新井1-5-8、TEL3890・6348)へと変身し、リニューアルオープンした。
 弘化2年(1845)に現在地に掛け茶屋江川屋として創業し、明治30年(1897)から「武蔵屋」の屋号で料理屋を続けてきたが、コロナ禍により客足が激減。6代目の江川彰一社長(63)も「宴会客が見込めないため、どうにもならない」と昨年9月閉店を決めた。
 その後、1階の大部分はセブンイレブンに、2~4階を賃貸マンションにしたが、1階の小さなスペースで長男の由祐さん(32)が中心となりナッツとドライフルーツと豆菓子の店を心機一転始めることにした。店舗名は漢字表記からローマ字表記に変わったが、7代目のもとMUSASHIY(武蔵屋)は受け継がれることが出来た。
 店舗に並ぶ約60種類のナッツやドライフルーツは、知人の金鶴食品(八潮)で作られた商品だ。ドライフルーツは甘さと酸味がちょうど良い「あんず」(420円)、ナッツは香ばしさとまろやかさがある「ピスタチオ」(470円)が人気。季節物もあり、春は「桜豆」(400円)が登場。袋もオシャレで、贈答用にもピッタリ。
 詳細は、ホームページやインスタグラムをチェック!
★「足立朝日を持参」でお会計金額から5%オフ(他のクーポンとの併用不可)4月末まで
【営業時間】午前9時~午後6時、年中無休
Cものづくりマイスターの2代目店主が作る珠玉の和菓子
 環七通りから1本入った東武ストア大師前店そばの路地裏に和菓子屋を発見。創業45年の「伊勢屋かま田」(西新井本町1-11-15、TEL3896・5643)は、約5年前に現在2代目の鎌田明成店主(43)に世代交代。インスタグラムやツイッターを使って発信。若いお客さんも多いお店だ。
 西新井小、五中出身の生粋の西新井っ子である鎌田店主は、厚生労働省の「ものづくりマイスター」の認定を受けた人物だ。ものづくりマイスターとは、優れた技能や経験を持つ人のことで、学校などで子どもたちへ実践的な授業を行い、技能の継承や後継者の育成を行うことができる。鎌田店主も、これまでに区外の学校へ何度か出向いて和菓子の魅力を子どもたちに伝えてきた。「コロナ禍が落ち着いたら、いずれは区内の学校にも行きたい」と話す。
 同店の一番人気は「豆大福」(160円)。赤えんどう豆をふんだんに入れ、北海道産の小豆で作った粒あんで包みあげた贅沢な大福だ。他には茶道の先生に好評の「上生菓子」(4個入り1000円※冷凍販売)、招き猫の形をした「豆ねこ最中」(100円)、クッキー生地と粒あんで焼いた創作和菓子「バターロック」(150円)などがある。
 「今後は、コロナ前に実施していた大人向けのお菓子教室『和菓子を楽しく作る会』も再開したい。その際は、インスタグラムなどで告知するので、興味のある方はチェックしてみてください」と鎌田店主。
★買い物の際、「足立朝日を見た」で最中1個サービス。4月19日(火)まで。
【営業時間】午前9時40分~午後6時(商品がなくなり次第終了)、第2・4月曜定休(21日が月曜日の場合は営業)
D名物「だるまバーガー」
 西新井大師裏手の住宅街の一角にある「cafe baren」(西新井1-32-11-103、TEL080・4068・3150)。2011年に永山彰一店主(41)がオープンした同店は「人と人の縁を大切にしたい。縁で結ばれるお店にしたい」という思いを込めて「en」という店名にした。
 もともとは夜のみ営業していたため、新型コロナウイルスの影響で大打撃を受けた。そんな時、知人と一緒に参加したアリオ西新井で開催された菓子博で、梅島にあるパン屋「サンベルゴ」の宮下和朋社長と知り合い、ランチのヒントを得た。
 サンベルゴの作る国産小麦100%のおいしいパンを使ったハンバーガーを作ろうと、さっそくメニューを開発。間に挟むパティ(肉)はボリューム満点のジューシーなハンバーグにした。その見た目と、西新井大師のそばにあるお店ということで「だるまバーガー」(800円※ハッシュポテトとピクルス付き)と命名。早くも名物に。その他にも、ホットドッグやフィッシュサンドといったメニューもある。
 夜はワイン、焼酎、ハイボールなど各種アルコールを片手に、日替わりの料理を提供。中でもスープづくりに3日間かける「沖縄そば」は人気の一品だ。
 現在ランチは土曜のみ。店内10席、テイクアウトも可能だ。同店最新情報はインスタグラムでチェック!
★「足立朝日を見た」で、4月末までドリンク1杯サービス(テイクアウトを除く)
【営業時間】午前11時半~午後2時(土曜のみ)、午後6時~翌午前0時、火・日・第3月曜定休

写真A①毎年立派なボタンが咲く
A②鮮やかな紫色のフジが咲き誇る=2018年撮影
B①味も見た目も抜群!!
②「参拝のついでにお寄りください」と江川親子
C①人気の豆大福
C②和菓子作りに勤しむ鎌田店主
D①ボリューム満点「だるまバーガー」
D②「一本路地裏の隠れ家的なお店です」と永山店主