足立朝日

羅針盤 VOL.130

掲載:2022年7月5日号
 今月10日(日)が参議院選挙の投票日だというのに、新聞では若干の特集や連載記事はあるものの、TVは相変わらず芸能人のクイズ大会や食べ歩きを垂れ流している。
 そして、ロシアのウクライナ侵攻の戦況報告と予想のオンパレードだ。街が壊され、罪もない大勢の人々が毎日死んでいるというのに、誰も怒らず、嘆かず、戦場の様子が、何の疑問もなく、連日茶の間に流されている。
 ロシアが、まるでゲームでもやっているかのように、連日ウクライナ全土に無差別にミサイルを打ち込んでいる。その一方で、プーチン大統領が、何事もなかったかのような長演説。世界は、各国の偉い人たちがドイツの高い山の上に集まって「こういう制裁もある」「ああいう制裁もOK」などとこれまた長談義。
 この八方塞がりの世界を、ただ指をくわえてみているだけでいいのか? 国連、選挙制度、マスコミ……、すべてが問われている。
 暑い暑い夏だが、負けてはいられない。まっとうな人間として生きるための「清き一票」を投じようではないか。  (編集長)