足立朝日

Vol.228千住落語会vol.24 「林家たい平独演会」

掲載:2023年2月5日号
美大卒の豊かな感性で笑いを贈る

 「林家たい平独演会」が、緑香る初夏にシアター1010で行われる。
 武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業というたい平の経歴は、知る人ぞ知るが、落語の世界に入ったきっかけも同大学。廃部寸前の落研サークルを、どうにかしたいという男気で再建。ラジオから流れる人間国宝・五代目柳家小さんの「粗忽長屋」に心揺す振られ、1988年、林家こん平に入門。1992年、二ツ目昇進後は、北区若手落語家競演会 優勝を皮切りに、NHK新人演芸コンクール優秀賞、にっかん飛切落語会特別賞・優秀賞、彩の国落語大賞など次々と受賞。2000年には、大抜擢で真打昇進。さらに才能を開花させ、花形演芸会 金賞を2回受賞。
 2006年以降は師匠に代わり、「笑点」レギュラーメンバーとして全国に顔が知れ渡った。故郷・秩父愛を全開にして、大月出身の三遊亭小遊三と楽しい故郷バトルを展開している。2008年、平成19年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。
 2010年には母校の客員教授に、2014年には落語協会理事に就任。その他、自身の著書や落語・音楽CDでは押絵を担当。オフィシャルページのプロフィール欄で、ほのぼのとした野菜のイラストを披露。昨年11月に発売した落語CD「林家たい平落語集 たい平落語 芝浜/死神/喜びを作る男」も秀逸だ。毎週日曜午前9時からBSテレ東で「ゴルフ 天下!たい平」に出演中。ラジオでもレギュラー番組を持ち、幅広く活躍中。
 長男は立教大学卒業後、たい平に弟子入りし「林家さく平」として活動。感性豊かなDNAが着実に引き継がれている。
 今回の独演会では、たい平初の直弟子・三味線漫談の林家あずみが、舞台に花を添える。
 たい平から読者に次のメッセージ。「千住での独演会、すごくうれしくドキドキしています。実は千住にはおじさんが住んでいて、子どもの頃から祭りに参加したり、河川敷で遊んだり、大好きな街なんです。足立区の皆様の笑顔をたくさん作りたいと思っています」
【日時】5月14日(日)午後1時30分【料金】3700円、足立区民・フレンズ会員割引あり ※未就学児入場不可【チケット発売日時】2月24日(金)午前10時 ※窓口販売・予約引取開始2月26日(日)【チケット】TEL5244・1011