足立朝日

西新井中吹奏楽部 バンド「T-SQUARE」と共演 45周年記念ライブに華添える

掲載:2023年11月5日号
 西新井中学校(齋藤直樹校長)吹奏楽部が、日本を代表するインストゥルメンタルバンドT-SQUARE(ティースクエア)のライブで演奏し、その堂々たるステージに大きな拍手とあたたかい声援が贈られた。

 10月21日(土)、東京国際フォーラムAホールで行われた45周年記念ライブ「T-SQUARE 45th Anniversary Celebration Concert」のオープニングに、部員とOB総勢89人が登場。メンバーのサックス奏者・伊東たけし氏、足立区出身のトランペット奏者・山崎千裕氏と共に、約5000人の聴衆を前にT-SQUAREの「Crazy Beach」「TAKARAJIMA」(宝島)の2曲を披露した。
 同吹奏楽部顧問の宇野浩之教諭が、山崎氏の伊興中吹奏楽部時代の恩師だった縁で、40周年記念ライブにも出演。好評だったことから2度目の共演が実現し、5年前に出演したOB有志も参加しての大編成となった。
 ジャズ・フュージョンは演奏が難しく、部員たちは8月から練習を重ねてきた。特にCrazy Beachは変拍子の難曲で、部長の丸本羽夏さん(3年/クラリネット)は「譜読みにも時間がかかって、なかなか曲としてまとまらなかったけど、OBの方々と練習していくうちに形になりました」と振り返る。
 伊東氏が山崎氏と学校を訪問し、一緒に練習したことも。その期待に応え、本番では疾走感溢れる爽やかな音楽を見事に表現した。「今までで一番楽しく演奏できた」と丸本さん。
 澄んだ音色でサックスのソロを聴かせた加藤紗愛さん(3年)は、「大きな舞台で緊張したけど、練習の成果が出せました」。伊東氏からはやさしくアドバイスしてもらったといい、「45周年という節目の年に共演させていただいて、とても貴重な経験になりました」と目を輝かせていた。
 山崎氏は生徒たちの姿に、自分の中学生の頃を思い出したといい、「とても良かった。5年ぶりで成長も見えたし、T-SQUAREの曲が愛され続けているのを感じた」と話す。「TAKARAJIMA」は5年前にも演奏したが、作曲者でキーボード担当だった和泉宏隆氏が2021年に他界。伊東氏と山崎氏にとっては、特別な思いのある1曲となった。
 部員たちは出番を終えた後、客席で4時間に及んだライブを堪能。歴代メンバーら多数の豪華ゲストが駆けつけ、ファンを熱狂させた祝祭のラストは、F1のテーマ曲「TRUTH」で最高潮を迎え締めくくられた。

写真上/伊東氏(右)とソロで共演する加藤さん(中央)。山崎さん(左)が笑顔で見守る
下/夢の大舞台で聴衆を楽しませた(ともに写真提供=山崎千裕さん)