足立朝日

　新年が来た。真っ赤なシクラメンやポインセチアの花が、街の花屋さんにズラリと並ぶ中で、クリスマス、年末にかけての喧騒から一気の転換である。
　新聞には昨年、狂気のロシア・プーチン大統領による２年超しのウクライナ侵略戦争が続き、中東パレスチナではイスラエルによる無差別な空爆などで「パレスチナ側 死者２万人超」「ガザ58万人に最悪レベルの飢餓危機」の見出しが躍った。
　日本では、自民党の政治資金パーティの裏金疑惑が大きく報道された中で、「軍事費８兆円に迫る」などいう「平和国家」置き去りのとんでもない予算が提示され、「殺傷兵器輸出解禁へ」の政府方針が報道された。
　小生のＦＢの友人は「毎日歯ぎしりすることばかり」と送って来たが、こんな状況の中で、どうして、お正月の「バカ騒ぎ」を伝えるＴＶを、ただニタニタと眺めているだけでいられようか。
　新年、評論家の故加藤周一氏のこの言葉を贈りたい。「戦争に反対するのは、科学者としての認識の問題ではなく、人間としての価値の問題である」　　（編集長）