足立朝日

第106回 全国高等学校 野球選手権大会 東東京大会 足立区初の甲子園出場を目指す 区内出場6高校 全チームを紹介

掲載:2024年7月5日号
 今年も甲子園を目指して、熱い夏がやって来た!! 朝日新聞社と東京都高校野球連盟が主催する第106回全国高校野球選手権・東東京大会が、7月7日(日)から始まる。足立区から6校が出場するが、青井高校と足立東高校の2校が、部員が足らず他区の高校と合同チームを組む。初戦校・日程・球場も決まった。恒例の出場各校の横顔を紹介する(掲載は順不同)。
●個々の力をチーム全体の力に
◆足立新田高校/新田2‐10‐16、TEL3914・4211【部員】45人(3年18人、2年12人、1年15人)【監督】有馬信夫(63)【キャプテン】岩本大夢(3年、補手)
 今年の大会から新基準のバットに変わるが、昨年秋から導入し、練習ではトップバランスのバットを使うなど対策はバッチリ。
「前と変わらない。しっかり振ればちゃんと飛ぶ。ただ、当てるだけだと飛ばない」と有馬監督。
 チームとしては個々の力はあるが、ミスが多いのが難点。全体を見渡す意識と能力を磨く必要がある。
「3年生にかかっている。あとは1番バッターの佐藤秀次、次第ですね。彼がしっかりと出塁することが出来れば多くのチャンスが生まれる」
 昨年は、区内出場校の中で唯一3回戦まで進んだが、日体大荏原に無得点に抑えれて敗れた。今年の初戦の相手は國學院(渋谷)。チーム作りの遅れを克服し、自分たちの野球ができるかどうかが、勝利の分かれ目となる。
●守りからしっかり立て直して臨む
◆足立学園/千住旭町40-24、TEL3888・5331【部員】36人(3年8人、2年14人、1年14人)【監督】塚本達也(38)【キャプテン】篠根蓮斗(3年、内野手)
 昨年春から1番を担っている木下惟徳投手と、2年生の岡田一桜捕手のバッテリーを中心に、しっかりとした守りの構築が勝利への鍵となる。
 春の大会では打線は良かったものの、相手に点を与えて敗れた反省がある。二遊間を守っている1年生は未知数だが、チーム全体でエラーやフォアボールをいかに出さないかをテーマに練習してきた。「ようやく形になりかけていて、全体として夏の大会モードに入ってきた」と塚本監督。
 初戦は初対戦の高輪高校。「どことやっても、うちの野球ができれば」と話す。
●1勝でも多く先を目指して
◆都立足立西高校/江北5-7-1、TEL3898・7020【部員】25人(3年10人、2年10人、1年2人、マネージャー3人)【監督】安部孝佳(55)【キャプテン】名越統也(3年、三塁手)
 昨夏は初戦を突破するも2戦目の小松川(江戸川)に無得点に抑えられ、悔しい敗戦を喫した足立西ナイン。大会後から安部孝佳監督が就任。高校、大学時代に捕手として活躍した安部監督は、これまで葛飾商や淵江で指導してきた人物で「ロースコアゲームが出来れば私立にも良い勝負が出来る」と今年のチームについて語る。
 攻撃は、全員がつなぐ野球で、スクイズしてでも1点を奪いに行く。足を使える選手が多く、キーマンになりそうなのが、1番バッターの白﨑郁人くん(3年、中堅手)と、2番バッターの大村永遠くん(2年、遊撃手)の2人。出塁率も高い2人が攻撃を引っ張る。
 守備は、130㎞の力のあるストレートと横の変化が武器の右のオーバハンド投手の田口渚斗くん(3年)と、スライダーやチェンジアップで三振の取れる右のサイドスロー投手の寺嶋柊羽くん(3年)を中心に全員でカバーして、いかにミスを少なく出来るかが勝利の鍵だ。
 初戦は深川(江東)と上野学園(台東)の勝者と当たる。「どちらが上がってきても、チーム全体として力負けしないように戦いたい」と名越主将。
●破壊力抜群の攻撃力が自慢
◆都立淵江高校/東保木間2-10-1、TEL3885・6971【部員】23人(3年8人、2年7人、1年5人、マネージャー3人)【監督】沖山敏広(59)【キャプテン】小泉涼太(3年、中堅手)
 今年のチームの特徴を「どこからでも点が取れる破壊力抜群の攻撃力」と話す沖山監督の声からは自信がみなぎっている。
 昨年の大会では初戦を勝利したものの、続く試合で敗退。その悔しさを知る2、3年生がここに来て急成長している。
 春からマシンバッティングで打ち込んできた結果、長打力を打てるバッターが多く成長して下位打線でも点が取れるようになり、攻撃に厚みが出来た。4番打者の小泉主将を中心に3年生の田口友聖くん、信太海人くん、佐藤友亮くん、2年生の小原寿徳くんらが攻撃を引っ張る。
 一方で課題だった守備も、最近安定してきた。左の山口悠投手と右の信太海人投手の2枚看板を固いセンターラインの守備陣が支える。
 理想である5点以上取る試合にするため「初戦の東京実業(大田)は格上だが、自分たちの攻撃力を信じて1回戦を突破して波に乗っていきたい」と小泉主将。
●今年も他校と合同チーム
◆都立青井高校/青井1‐7‐35、TEL3848・2781【部員】4人(3年1人、1年生3人)【監督】加藤裕(36)【キャプテン】柴原祥吾(3年、内野手)
 1年生が3人入部したが、今年も部員が足りず、足立東、葛飾区の葛飾総合、南葛飾との合同チームで戦う。合同チームは4年連続。
 「最後の大会なので悔いのない戦いをしたい」と語るキャプテンの柴原くんは、バッティングが良く「好球を逃さずヒットを打つ」(監督)。ほかの1年生3人も出場機会を待って練習に励む。何としても、初戦の鷺宮(中野区)戦に勝ちたい、と頑張っている。
●今年こそ合同チームで初戦突破!
◆都立足立東高校/大谷田2‐3‐5、TEL3620・5991【部員】3人(3年1人、2年2人)【監督】小松崎豊(41)【キャプテン】保坂雅人(3年、投手)
 同校は今年も人数が足りず、青井と葛飾総合、南葛飾との合同チームになった。
 キャプテンで投手の保坂くんは、小学校3年生の時から約9年半も野球を続けている野球小僧で、制球力が自慢。同じく投手として保坂くんをカバーするのが坂本くん。「スライダーが得意」と話す。杉戸くんは、打撃の要として、交流戦でもいい所で打った。
「また合同チームになったが、何としても1回戦を突破したい」と口を揃える。