足立朝日

Vol.42かめあり亭第77弾「ソーゾーシーTOUR2024~東京公演~」

掲載:2024年7月5日号
個性炸裂4人による創作話芸の競演

 「新作こそがスタンダード」を掲げ、ゼロから新しい落語と浪曲を生み出す創作話芸ユニット「ソーゾーシー」。春風亭昇々が立川吉笑、さらに瀧川鯉八と玉川太福に呼びかけて、2017年に立ち上げたが、今やチケットが取れない演芸界の人気集団だ。
 その話題沸騰の面々がこの夏、「かめありリリオホール」に初登場! 題して、かめあり亭第77弾「ソーゾーシーTOUR2024~東京公演~」。
 ユニット名「ソーゾーシー」は吉笑提案で、文字通り「騒々しい」と「創造」「想像」などの意味を含んでいる。都内の劇場や寄席などで公演を重ね、2019年から全国ツアーをスタート! しかし、2020年からのコロナ禍で演芸界もまた深刻なダメージを受け、「ソーゾーシー」も開催が危ぶまれる危機に。その中で、演芸界では当時あまり前例がなかったクラウドファンディングで資金を集め、ツアーを実現に導いた。
 ユニット結成以来、常に全力投球で「もっと面白く!」を目指して活動中だ。メンバーのミニ履歴は次の通り。
■春風亭昇々 師匠は春風亭昇太。ソーゾーシーの創造主。「自由な精神」で語る登場人物もまた自由奔放で、丹精な顔立ちとのギャップが実に愉快だ。「昇々落語」にハマる観客続出中。
■瀧川鯉八 師匠は瀧川鯉昇。コロナ禍で延期された真打襲名披露公演は、すべて完売御礼。明るくポップで独特過ぎる新作落語の天才は、価値観をアップデートしない石頭で観客を笑いの渦へ誘う。
■玉川太福(曲師: 玉川みね子) 師匠は二代目玉川福太郎。ユニット唯一の浪曲師で、日常を謳った新作浪曲が大爆笑もの。令和4年度彩の国落語大賞・特別賞を受賞。同歴史上、浪曲師の受賞は初。
■立川吉笑 師匠は立川談笑。「擬古典」(江戸を舞台にした新作落語)の奇才。落語以外でも、経験の積み上げ方が豊富で、論理的な思考能力が豊かだ。普段も高座も納得の面白さ。
 これら4人の寵児が毎回、その回のために作ったネタを初披露する。4人には過酷だが、観客にとっては心を開放できる優雅なひとときだ。
【日時】8月24日(土)午後2時【料金】3500円、会員・学生・U25料金あり【問合せ・チケット】TEL5680・3333

写真/(左から)玉川太福、春風亭昇々、立川吉笑、瀧川鯉八