足立朝日

十四中2年生5人 足立朝日記者として活躍

掲載:2024年9月5日号
 第十四中学校(塚原洋校長/西竹の塚1-8‐1)2学年の石井琉翔さん、八戸太聖さん、古澤良太郎さん、齋藤春馬さん、平田敢さんが、職場体験の一環として7月1日、足立朝日の記者を務めた。
 事前に記者の心得・名刺交換方法などを学んだ5人は体験当日、東京電機大学東京千住キャンパスへ。まず、「ものづくりセンター」を訪問し、深澤克也講師から3Dプリンタをはじめ約30種、50台におよぶ充実した機材・設備と、ドローンも飛ばせる3階吹き抜けの多目的スペースなどの説明を受けた。「実学尊重」「技術は人なり」「学生主役」の理念を核に、技術で社会に貢献する人材を育成する同大学の強みを実感した後、同センター学生職員・長谷川桜万さんの指導で、レーザーによるネームプレート製作に挑戦。
 続いて、特別会議室で深澤武彦課長(総務部 地域連携・事業担当)から「大学紹介・地域連携」、河井真紀子さん(同部 企画広報担当)から「総務部企画広報担当の仕事」、吉田拓歩課長(同大学出版局編集課)から「大学出版局の仕事」について話を聞いた。
 5人からは次々と質問が繰り出され、取材が進行。その一部を紹介。
▼出版局の成り立ちは?(石井)→「1907年、学内、学界、教育界のために、電気関連の書籍、講義録、雑誌の出版を企図し、叢書の出版を始めた。例えば、全24巻からなるわが国最初の電気工学の講義録を刊行した」(吉田)▼地域連携のメリットは?(八戸)→「大学の教育・研究成果を社会や地域に提供することを通して地域との繋がりを深めることができ、大学はどういう所かを知ってもらえると同時に、ともに成長できること」(深澤)▼広報活動で一番大切なことは?(古澤)→「正しい情報を発信するために、常に他セクションとコミュニケーションを取り、アンテナを張ること」(河井)▼「東京電機大学が他の大学よりも優れていることは?(齋藤)→「117年の歴史があること。それは『ものづくり』を通じて、日本の技術力を高める多くの人材を社会に送り出しているということ」(深澤)▼出版で苦労することは?(平田)→「編集者の役割と考える『知のゲートキーパー』として厳しい原稿チェック、『プロデューサー』として様々な人と協力し合い、意見をとりまとめること」(吉田)
 ランチ時には学生食堂での食事も初体験した。
 午後は、足立区社会福祉協議会理事の油井久仁子さん(元教育委員長・全国人権擁護委員連合会元副会長など)を訪問。人権擁護協力会評議員でもある油井さんは、同会が発行する冊子「種をまこう」(編集: 全国人権擁護委員連合会)を5人に贈り、自身が哲学とする「生きることの大切さ」と「人を思いやる心」について話した。中学生記者たちは真剣な面持ちで、話に聴き入った。
 油井さんの協力により、足立区教育委員会初の女性教育長を務めた斉藤幸枝さん(元東京未来大学みらいフリースクール長)も同席し、取材に応じた。製薬会社勤務から足立区役所職員に転向。先天性心臓病を持って生まれた息子(現在は医師として活躍)を育てながら仕事をこなし、現在も「難病者の社会参加を考える研究会」で難病者の就労を求めて活動する「母の想いと姿」は、中学生記者の心を打った。
 充実した記者体験を終えた5人は、自分たちのために様々な準備をして対応した大人たちに深く感謝。この体験を無駄にせず、しっかりと生きていくことを誓った。

写真/油井さんの話に聴き入る(左から)平田・齋藤・古澤・八戸・石井各記者


深澤課長


吉田課長


河井さん


油井さん


斉藤さん