足立朝日

この本

掲載:2024年10月5日号
 プロアマアスリートをはじめ、多くの患者から信頼され、運動機能評論家としてフジテレビ系列「ほんまでっか!?TV」でコメンテーターを務めるアスリートゴリラ鍼灸接骨院の高林孝光院長が、2冊の本を上梓した。
★①「1分でつらい痛みを解消する! 一生自分の足で歩くために!ひざ痛これだけ体操」宝島社/1100円(税込)
 日本におけるひざ痛の患者は、予備軍を含めると3000万人にも上り、その原因の90%以上が「変形性膝関節症」と言われている。患者の共通点は「ひざが伸びていない」こと。ひざ周辺の筋肉は、ひざが伸びている時のみ働くため、曲がったままの状態では筋肉が衰えていく。さらに「ひざ関節が不安定になる」「軟骨が擦り減る」など痛みを引き起こす原因になるため、「運動療法」が必要となる。
 同書では「安静・痛み止めはNG!たった『1分間』ひざを伸ばして鍛えるだけ」をコンセプトに、まず「ひざ痛のメカニズム」を詳しく解説。続いて「伸ばす」「鍛える」のカギとなる「ひざ痛これだけ体操」を紹介。最後に「1日プログラム」「悩み別プログラム」により、一連の運動を解りやすく伝授。 
 スポーツによりひざ痛を抱える筆者も、これらを実践し「ひざ痛はセルフケアによって改善する」ことを実感。痛みを抱える読者に薦めたい指南書だ。
★②「1日たった1回でタイムがアップする極意 足が速くなる解剖図鑑」エクスナレッジ/1540円(税込)
 誰でも一度は、先頭でゴールテープを切る「運動会のヒーローになりたい」と思ったことがあるだろう。その願いを叶える同書のテーマは「明日の運動会に間に合わせる」――。何と心強い!
 そもそも足が速くならない人には、「走り方の間違い」「体の形状を無視」「コツを知らない」という3つの問題がある。これらに対応し、第1章で「足が速くなるメカニズム」がひも解かれ、第2章で「30秒で足が速くなる超簡単エクササイズのすべて」を紹介、第3章で「さらに足が速くなるコツ」を大公開、そして第4章では「速く走るための体づくり」の方法が伝授される。
 例えば、速く走るカギは「歩幅を広げること」にあるが、方法は実に簡単だ。筆者の通常の歩幅は30㎝であるが、同書直伝の足の運動を左右1回行ったことで35cmになるという効果が出て、高林マジックに驚いた。それらの内容は、前述のテレビ番組でも紹介されて大反響を呼び、高林院長が実際にサッカーチーム、学校の各スポーツ部でも指導。オリンピック選手を含むトップアスリートなども実践しているメソッドを同書で体得できる。