足立朝日

羅針盤 VOL.157

掲載:2024年10月5日号
 1面にあるように今年は荒川放水路の通水から100年。荒川区尾久10丁目(後の町屋7丁目)に生まれた小生は、荒川(隅田川)の堤防がまだ土手だった頃、「足立の花火」を土手に座って見た。
 小学生の頃、我々腕白坊主たちは尾竹橋を渡ってすぐの足立区に「遠征」。当時、荒川放水路のそばに大きな池が出来ていた(洪水で出来た池だったのか?)。釣りができる最高の遊び場だった。
 そこへ毎日現れたのが通称「借金取りババア」(汚い言葉で申し訳ないが、我々はそう呼んでいた)。大きながま口を体の前に下げ、集金に来たのだ。我々は、その姿を見つけると、竿を置いて一目散に逃げた。幼い我々には、このおばさんが何者かも分からないし、何でお金(多分子どもは5円か10円だったと思う?)を取られるのかもわからない。
 いわゆる「入漁料」を取りに来ていたのかも知れない(笑)。一級河川を管理する建設省公認の集金人だったのか、あるいはどさくさ紛れの素人さんだったのか!? 
 これが、「荒川」にまつわる小生の「最高の思い出」である。(編集長)