足立朝日

江戸木彫刻職人の佐藤義光さん 84歳で東京マイスターに認定

掲載:2024年12月5日号
 300本を超える自作の彫刻刀を用いて家具や寺社建築などを手掛ける佐藤彫刻所(興野1-3-7)の佐藤義光さん(84)が、令和6年度の東京マイスターに認定された。佐藤さんは、12月18日(水)~19日(木)に区役所1階アトリウムで行われる足立区伝統工芸振興会主催の「足立伝統工芸品展」(6面参照)にも出展する。
 東京マイスターとは、都内に勤務する技能者のうち、極めて優れた技能を持ち、他の技能者の模範と認められる人を、東京都優秀技能者として知事が認定するもの。今年度は37人。
 職人歴69年の佐藤さんは、江戸木彫刻の技術に優れ、生活に彫刻の木の温もりを身近に感じることのできる作品製作に意欲的に取り組んでいる。木目を生かし、愛らしくインテリアにもなる立体的なデザインと優美な曲線の木製パズルは、子どもから大人まで触れて飾って癒されると評判だ。また、区内の伝統工芸の若手技術者の発掘や発表の場の提供など、区の伝統振興にも大いに貢献している点などが評価された。

写真上/佐藤さん
下/佐藤さんの作品「龍のパズル」と「立体魚パズル」