足立朝日

足立学園柔道部 フランス・アルヌ市から名誉市民勲章 書道パフォーマンスも

掲載:2025年1月5日号
 昨年11月9日(土)・10日(日)に行われた第17回フランス・アルヌ国際柔道大会に、足立学園の柔道部員8人が参加、3人が金・銀・銅メダルに輝いた。
 ヨーロッパを中心に13カ国が参加、日本からは足立学園が招待された。9日のミニムの部は約600人、10日のカデの部は約800人が来場。11日(月)には国際練習会が行われ、約300人の外国選手と練習を行った。
 カデ60㎏級で金メダルを獲得した平野礼修さんは「3回もチャンスを与えてくれた監督の徳原先生と篠岡先生、そして僕の為にフランスまで付いてきてくれた両親にとても感謝しています。優勝できたのはこの人たちのサポートがあったからこそだと思っています。これからは自分の課題を克服して、日本の大会でも優勝できるようにします」とコメント。
 出場した部員は次の通り(敬称略)。
・平野礼修(高1)=カデ60㎏級・金メダル
・久保智暉(高1)=カデ90㎏超級・銀メダル
・田畑陽大(中1)=ミニム73㎏級・銅メダル
・田中琉聖(中1)
・福田朋輝(中1)
・柴崎皇輝(高1)
・村上蔵之介(高1)
・廿日岩瑛太(高1)
 全中優勝者の福田さんは渡仏3日前の骨折により棄権、サポートで活躍した。
 同柔道部はこれまでにも、令和4年は8人が金メダルを獲得するなど力を発揮しており、ヨーロッパ各国の選手たちから憧れの的となっているという。
●監督とコーチが名誉市民勲章
 この長年の大会への貢献と市民たちとの親睦が評価され、11月11日(月)、柔道部監督の徳原勉教諭、卒業生でコーチの宮上勇太さんの2人が、フランス・アルヌ市より名誉市民勲章を授与された。
▽徳原監督のコメント
「フランス国際大会と国際合宿を通して世界各国のチームと国際交流を持てた事は、選手たちにとって素晴らしい経験になり、この大会等で学んだ事が世界カデ選手権大会、国際大会等に出場する事につながりました。引き続き国際交流が継続されれば幸いです」
▽宮上コーチのコメント
「足立学園はフランスでもかなり有名な学校となりました。柔道というスポーツを通じて、このように国境を越えた交流が実現できることを大変うれしく思いますし、このご縁を今後も大切にしながら、後輩たちがさらに成長し活躍できるよう、応援させていただきたいと思います」
●書道部顧問が書道パフォーマンス
 11月9日(土)には文化面でも拍手喝さいを浴びた。同校書道部顧問の相澤智子教諭が、約600人の観客の前で書道パフォーマンスを披露した。
 縦3×横4mの和紙に書かれたのは、「道」「心技体」の漢字。柔道の大会であることから日本文化や漢字への関心が高く、「柔道」「心技体」や、柔道の聖地・講道館に掲げられている「精力善用 自他共栄」の文字は有名とのこと。
 作品は表彰台の脇に飾られ、ヨーロッパ各国の選手たちが相澤教諭の書を背景に記念撮影。11日(月)にはアルヌ市長ら大会関係者16人の書道体験も行われた。
▽相澤教諭のコメント
「私の人生で大きな経験となりました。柔道部の生徒たちが大会に招かれているおかげで、こんなにも素晴らしい体験ができ、感激です。また、日本文化や書道に興味を持っていただき、日本を好きになってくださる方が増え、足立学園と日本と世界各国の交流が今後も続くことを祈念します」
 相澤教諭が指導している江口武蔵さん(高3)、佐々木篤人さん(中1)は、8月の第40回高円宮杯日本武道館書写書道大展覧会で日本武道館奨励賞を受賞。学校も優秀団体賞を受賞している。

写真上から①試合に遠征した柔道部員8人。中央は金メダルの平野さん
②(左から)相澤教諭、アルヌ市長、フランス柔道連盟代表者、アルヌ市役所代表者、徳原監督、宮上コーチ
③相澤教諭の書道パフォーマンス
④アルヌ市長らが書道を体験