足立朝日

Vol.80-やかましい人々

掲載:2009年4月5日号
「正真正銘の芸人」による人情喜劇
 かしまし娘、磯野貴理、佐藤B作らによる爆笑演劇「やかましい人々」が、シアター1010にお目見えする。昨年、三越劇場で上演され、連日満員で観客を笑いと涙に包み込んだ人間ドラマだ。
 「正真正銘の芸人」が大好きな作家・中島淳彦による作品で、バラエティ番組の巨匠・三宅恵介が演出。製作は、有名劇場で辣腕を振るった前田三郎率いるキョードーファクトリーと、良質な喜劇を創り続ける石井光三オフィス。これらの名前を聞くだけで、「やかましい人々」の全貌が垣間見えるようだ。
 「かしまし娘」は、芸人歴50年・正司歌江、照枝、花江の70代3人娘。そこに、照枝の息子の嫁である磯野が加わって、一層かしましい女4人の「かし☆きり企画」を立ち上げた。磯野(写真左上)は、アイドルグループとしてデビュー後、「笑っていいとも!」で女性初の「いいとも青年隊」として活躍。以後、「行列のできる相談所」など多くのレギュラー番組を抱え、バラエティー界をリード。蜷川幸雄演出の舞台「零れる果実」でもデザイナー役をはまり役でこなし、俳優としても開花した。
 磯野からのメッセージを伝えよう。「泣いて笑って、笑って泣いて、終わった後はご陽気に! そんなお芝居があったらいいなと思っていたら、できちゃいました。手前みそではございますが、これぞ現代版の人情喜劇。衰え知らずのかしまし娘(3人合わせて22△歳!)に加え、佐藤B作さんをゲストに迎えお送りする舞台『やかましい人々』、皆さまお誘い合わせの上是非ご覧下さい。シアター千住は初めてお邪魔します。石井光三オフィスの『星屑の町』でもお世話になっているそうで、出演者からは、お客様も温かくいい劇場だと伺っています。今からとても楽しみです」
 上演日時=5月9日(土)11時半と4時。10日(日)11時半。料金=S席7000円、A席5000円。フレンズ会員1割引。チケット☎5244・1011。