
教団の主流派アレフが「合同会社宝樹社」の名義で取得したのは、土地(約530㎡)と4階建ての建物(述べ床面積1145㎡)。運送会社が使用していたもので、10年ほど前から空きビルになっていた。
1階は倉庫、上階は寄宿舎になっており、建物としては都内最大。5月末から仮囲いがされ一般業者による改装工事が開始された。小学校への通学路が近いこともあり、地域住民が危機感を募らせている。
集会に先立ち、足立区ではオウム真理教対策本部(近藤やよい本部長)を設置し、監視体制を取っている。区内には他に保木間1丁目と5丁目にも関連施設があり、何としても今回の進出を阻止したい構えだ。
この日の集会には約700人が集結。地域住民の男性が代表して、オウムの進出に断固反対する決議文を読み上げ、満場の拍手で決議された。
また2000年に設立された世田谷区の烏山地域オウム真理教住民対策連絡協議会のメンバーも駆けつけ、今でも交代で毎日の監視を継続しており、その結果、信徒が半数以下に減ったことを告げ、住民パワーの結集にエールを贈った。
住民からは「孫が心配」「やっと舎人ライナーが通ったのに、それに乗って全国から信者が集まってくる。怖い」「住居だけでなく、信者が学校に入ってくるのでは」「30歳ぐらいの人たちはオウムの怖さを知らないし、15歳以下は地下鉄サリン事件を知らない。知らせていかなくては」などの不安の声が聞かれた。
協議会の参加団体は、足立区、3町会・自治会、PTA、税理士会など8団体(6月12日現在)。さらに輪を広げ、具体的な活動については今後決めていく。
写真=700人の地域住民が集まり、決意を確認した=旧入谷南小学校体育館で